海未「『ひとりぼっち』の、君となら」
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145: ◆tHYtfyUBW.[sage saga]
2018/08/15(水) 17:03:34.12 ID:L0ciGIt40
希「いや、ウチらは三人とも『誰かと一緒に』死にかけているんや」

希「でも、助かっているのはウチらだけ。しかも一緒に居た人間は『消失』してる」

海未「…!」

海未「あの、希の家が火事になったとき、一緒に居た家族はどうなったんですか?」

希「父と母だけ見つかった。ただ、姉は見つかってない。焼け跡から生きて発見されたのはウチだけや」

海未「ってことは…」

海未「あなたたちは、誰かと一緒に『大きな口』に飲み込まれて、その後それぞれ一人だけ能力を得て帰ってきた…?」

希「そして、一緒に飲み込まれた人間は誰一人発見されてない…。とすると、『大きな口』の中に飲み込まれたままになってるって考えるのが妥当やね」

海未(ん…?)

海未「…じゃあ、真姫は?真姫には能力があるんですか?先程の様子を見るに、何か人間をフリーズさせる能力を持っているんじゃ…」

海未「あの後すぐに倒れたので、一瞬しか見ることができていませんけどね」

海未(そういえば…何故か真姫が小さくなっていました…何時ぞや『夢』の外でも見ましたね。まぁ、何の影響も無いとは思いますが)

希「…!確かに…。真姫が能力を手に入れた経緯は分からんね…」

希「花陽が真姫を連れてきてから、能力に関してのことは聞いたこと無いよ」

海未「じゃあ、花陽から何か聞いていないんですか?」

希「いや、聞こうとすると、途端に悲しい顔をするから聞くのをやめといてるんや。多分、真姫の辛い記憶かなにかを能力で読み取ってしまったんやろね」

海未「…じゃあ、真姫の家に行ってみるのはどうでしょうか」

希はハッとした顔をする。

希「それや」

希「ウチらも後々行こうと思ってたんよ。でもなぁ…」

海未「でもなぁ…とは?」



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