47:名無しNIPPER
2018/08/12(日) 00:02:12.19 ID:w6V3e5/y0
「ち……違うの、私が勝手に見ただけで……プロデューサーさんはなにも悪くないの」
プロデューサーさんが、なにを考えてるか。やっぱり今でも分からない。
それでも、仕事をしっかりとやってくれているのは間違いなくて。
私の為に努力をしてくれている。仕事に対する姿勢だけは確かだった。
「……だからせめて、レッスンだけでも頑張ろうって思ったのに」
それが今の自分に出来る精一杯ならば、それをちゃんとこなすことが、プロデューサーさんに報いられる唯一のことだと思って。
でも、こうなってしまっては。私は自分の足にまかれた包帯を、指でなぞった。
困ったように私を見つめていた裕美ちゃんだけど、柳眉が吊り上った。
「なら、私に任せて!」
「裕美ちゃん?」
「私が、なんとかしてみせるよ。プロデューサーに頼んで、一緒の仕事が出来ないか」
「でもそんな……」
「いえ、いい考えかも知れないですね」
千鶴ちゃんも裕美ちゃんに同意した。
「私たちのプロデューサーなら、乗ってくれますよ」
「でも、二人に迷惑が」
「迷惑なんかじゃないって。私、ほたるちゃんと一緒の仕事をしてみたいと思ってたし。千鶴ちゃんもそうでしょ」
「もちろんですよ。協力できるなら、喜んでやらせて貰うから」
「今度プロデューサーに聞いてみるから。ね」
二人の勢いに私は戸惑っていたけど、その気持ちは嬉しくて。
「……うん、ありがとう」
そう、小さく頷いた。
116Res/145.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20