27:名無しNIPPER
2018/08/11(土) 23:30:45.64 ID:S8sM1lda0
二人で一緒にストレッチをしながら話をした。裕美ちゃんは最近スカウトされたという。
「アイドルになんか慣れっこないって、まだ思ってるけど……プロデューサーがいるから、少しでも頑張ってみようかなって」
「裕美ちゃんのプロデューサーさんは、どんな人なの」
「どんなかな」
んーと、悩ましそうに口元に手を当てていたけど、
「凄い頼りがいあるけど、変な人。ほたるちゃんのプロデューサーは?」
「私のプロデューサーは……」
パイプ椅子に座った彼の姿を思い出す。虚ろにジッと待っているプロデューサーさん。
「……私のプロデューサーも、変な人かも」
「じゃあ、お揃いだね」
笑った裕美ちゃんに、私もつられて笑ったけど、私のプロデューサーさんより変わっている人は、きっといないと思った。
「あら」
声に振り替えると、ちひろさんが首を傾けるようにして部屋を覗き込んでいた。
その覗いている姿が妙に子供っぽくみえた。宙にフラフラと揺れる三つ編みのせいかもしれない。
「ほたるちゃんに裕美ちゃん。自主レッスンですか?」
「はい」裕美ちゃんが返事をした。「使っていいってプロデューサーから聞いたんですけど」
「ええ、もちろん。ほたるちゃんも自主レッスンに来てたんですね。偉いじゃない」
「というより……連絡がある前に着いていて……スマホ、ロッカーの中だったんです」
「ああ、だから……」
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