7:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 14:55:59.93 ID:YwSoJMOz0
しかしまあ、海外の推理小説とは。聞けば聞くほど、似てるのは容姿だけじゃないんだなと思わずにはいられない。
「今はなに読んでるの?」
「毒入りチョコレート事件って小説」
8:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 14:57:53.45 ID:YwSoJMOz0
横を歩く宮永照の表情は別段変わってないが、aの音を発したところで止まっている口元はその心境を物語っているように見える。
しかし実際にどう思っているかはわからない。たった今失敗したと感じたのは彼女じゃない、私のほうだ。変に羅列したことが誘導になり、それでタブーにかすったのなら不本意ながらこれは私のミスなんだろう。
9:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:01:54.50 ID:YwSoJMOz0
3秒くらいだろうか、あるいは10秒くらいか。ふいの失言でから回った体内時計では宮永照の口が固まってからどれくらいの間があったのかわからなかったが、ふたたび正常に動き出す。
「……たしか、マネージャーの須賀くん。これで、四人」
10:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:03:34.86 ID:YwSoJMOz0
……よくない!
馬鹿か私は。なんのためにここまで来たんだ。妙な空気に冷静さを失っちゃダメだ。今このまま彼女を行かせては、今までの行動全てが無駄になりかねない。
一言、最後に一言、私には宮永照に言わなければならないことがあるじゃないか。
「待って、宮永さん」
11:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:04:13.24 ID:YwSoJMOz0
undefined
12:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:06:22.12 ID:YwSoJMOz0
がちゃり。
ファイナリストの会見がある部屋、その横にある一回り小さな部屋の戸が音を立て、人影が出てくる。
ああ、そっか。ちょうど前の会見も終わったところなんだ。ホントは荷物置いてから来るつもりだったけど、グッドタイミング。
人影は咲のものだった。
13:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:06:22.34 ID:ViQrIuAnO
まーた咲をダシにした久厨照厨のクソssか
さすが全国ネットで妹はいないとか畜生なこと言うくせに白糸で脳天気に暮らしてる菓子狂いと様子おかしい後輩も心配せず他校とばかり交流してる部長()ファンなだけあるなぁ
14:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:07:39.81 ID:YwSoJMOz0
麻雀となれば鬼のように強い後輩、咲。でも、それ以外のときの彼女は端的に言って小心者だ。
臆病なことは悪いことじゃない。けれど、少なくとも今回の件では良く働きはしないだろう。
麻雀での和解が敵わなかった時点で、咲の方からコンタクトを取るというのは望み薄だと思っていた。
となると、私が期待していたのはもう半分。宮永照の方から咲に接してくれることだった。
15:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:12:53.91 ID:YwSoJMOz0
団体戦より参加校が多い個人戦では、各学校に個室を用意することが出来ないため共通の待ち合い室が用意されている。
部屋の入り口から見て左の壁に、部屋の中にはどこからでも見えるような大きなスクリーンが設置されている。そのスクリーンと平行に四人掛けの長椅子が大量に置かれており、加えて椅子が周りに四つ置かれている円卓がスクリーンと反対の壁沿いにいくつか置かれている。
学校によってはロビーに集まっているので全員がここに集まるわけではないが、待ち合い室はそれでも人で溢れていた。場所をきちんと把握していなければ同校の人を探すのも一苦労なレベルだ。
16:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:14:48.51 ID:YwSoJMOz0
「なーにがシックスセンスだ、どうせタコスの匂い嗅ぎ付けたんだろ」
「なにをぉー!貴様!私のことよくわかってるな」
「認めちゃうのかよ!」
17:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 15:16:30.30 ID:YwSoJMOz0
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