187: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/18(水) 23:06:30.73 ID:/cdPx5HI0
2017年12月30日。土曜日。
キミドリ氏の好意で通行証を譲ってもらい、俺とアンチョビはサークル入場でビッグサイトへと入った。
長田と花澤は起こしても起きなかったので家に置いてきた。
「おぉおお、なんだか気分が高揚するな。これがコミケか」
「始まるとこんなもんじゃ済まないよ」
アンチョビと話をしながら、東館へと向かう。
なんだか、こうしてアンチョビと一緒に歩くのも慣れてきてしまっているなあ。
最初は緊張してどぎまぎすることもあったけど、今ではこれが自然になっている。
俺にとっては喜ばしいことだろうけど、それはきっと、本当に俺にとってでしかないだろう。
どうして慣れてしまっているのか。
アンチョビが目的を果たせていないからだ。
元の世界へ帰れていないからだ。
彼女の目的を無視して俺だけ喜んでいるというのは、人としてどうなのか。
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