13:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:17:39.19 ID:eCrKDArS0
○
準備期間だけでこれほどの特筆すべきアクシデントに見舞われた二人であったが、
文化祭当日は意外にも大きな事件は起きず、凛と卯月はそれぞれの祭りを思うさま満喫した。
この青春の押し売りとも呼ぶべきヒステリックな儀式において、彼ら彼女らがいかなる愉快事を繰り広げたか、それはこの際どうでもよい。
筆者自身さしたる興味もない。よって省略させていただく。
とりあえず行事そのものは滞りなく進行し、祭りの興奮冷めやらぬ中、文化祭はめでたく幕を下ろした。
が、その後も例の血まみれ美女の噂は学校中に広まり続け、また大勢の目撃証言からそれが凛の凶行だと信じられるようになっていた。
気が付けば凛は学校一の札つきのワルとして多くの生徒に知られるところとなったのである。
「ねぇ、あの人じゃない……ほら、例の……」
「不良と喧嘩して血祭りに上げたっていう……」
「ナイフ振り回してるところを目撃した奴もいるって……」「こわ……近寄らんとこ」
「でもぶっちゃけさ……」「すげーかわいいよな……」「分かる。オレ、ファンなんだよね……」「マジ? 実はオレも……」
(……なんか最近、視線を感じる……気のせいかな)
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