平成最後の夏、好きな人と一緒に殺した。
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1:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 07:32:48.38 ID:AmvCL7i+O
ドッジボールに夢中だった小学生時代、いつか自分がストーカーになるだなんて夢にも思わなかった。

犯罪者はテレビや新聞の中に存在するものであり、決して自分自身がなるものではなかったはずだった。

しかし、僕はストーカーになった。

盗み見て、盗み聞いて、盗み取ろうとする、真っ当で正当なストーカーに。

不幸中の幸いだったのは。

あるいは、黒を灰色で塗り潰せたというべきか。

自殺を試みた彼女を、すんでのところで僕が救った。

ヒーローは、白馬に乗った王子様ではなく、ストーカーだった。

「僕も、君と一緒に死んだ方がよかったのかもな」

倒れた彼女にそう言い残して、去ろうとした時だった。

足首を掴まれ、言い渡された。

「その命を私に捧げてください。殺したい人がいるんです」

ヒロインは、城に囚われたお姫様ではなく、これまた凶悪な犯罪者であった。

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