【艦これ】一九四八年:あるいは爆雷でいっぱいの海
↓ 1- 覧 板 20
31:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:30:44.72 ID:leW1YX1c0
「……なるほど、貴様の覚悟はよく分かった。だがな、石棺の中の人間はどうなる? 貴様がここで奮闘するほど、彼らの希望は潰えていくぞ?」
響はガングートの問いに真正面から答える。
「それも含めての賭けだ。治療法が見つかれば、こんな壁はなくて済む」
32:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:31:21.22 ID:leW1YX1c0
しばらく黙り込んでいたガングートだったが、やがて笑いながら言った。
「いや、確かに、そんなものはもうすっかりなくなったものと思っていたが……そうか、それがここにいる意味というわけか! ちっこいの、貴様なかなか器の大きい奴だな!」
「自分が必要だと思うことをやるだけだよ――それと、私の名前は響だ」
33:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:31:47.48 ID:leW1YX1c0
"Or All the Seas with Depth Charges."
34:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:32:25.56 ID:leW1YX1c0
国家が変わり、名前が変わり、ようやく彼女は活躍の場を得た。
ファイアサポート
陸上部隊への絶え間ない支援砲撃。
爆撃を受けようと、修理を行いながら砲火は途絶えさせなかった。
35:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:33:02.17 ID:leW1YX1c0
i
:
;
|
|
36:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:33:41.84 ID:leW1YX1c0
新年を迎えても、ウラジオストクでの響の生活は変わらない。
トーチカ
海上の除染と基地の建設作業を行い、南方への亡命者を監視する。
しばらく前から日本との通信は途絶えてしまった。案外国内の感染拡大の方が早かったのかもしれない、とどこか冷めた気持ちで思う。
37:名無しNIPPER[saga]
2018/07/09(月) 00:34:09.75 ID:leW1YX1c0
それでもせめて、風が吹くときまでは。
サナトリウム
雪の積もる大地に療養所の白い床を重ねながら、響は今日も石を積む。
38: ◆uWMZyB79vg[saga]
2018/07/09(月) 00:35:02.92 ID:leW1YX1c0
以上です。
サイバーパンクの中でも「AIに支配される人類」みたいなディストピア系統が好きなので、
そちらの要素も混ぜ込んで前回以上に趣味が強く出た感じになりました。
あとロシアの皆様、勝手に旧体制に戻した挙句滅ぼしてしまって大変申し訳ありません。
それではお読みいただきありがとうございました。
39:名無しNIPPER[sage]
2018/07/09(月) 03:35:20.53 ID:tzXzQ8Xko
乙
この終末感がいい
40:名無しNIPPER[sage]
2018/07/09(月) 08:34:12.18 ID:TuvjiZs60
ルビがちょっと読みにくいかなって思うの
乙
40Res/25.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20