1: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:09:23.42 ID:5K4qwJn1o
道明寺歌鈴ちゃんのSSです。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:11:37.52 ID:5K4qwJn1o
少し重い陶器の蓋を持ち上げると、姿を見せたのはきらきらと光を反射したように輝く小さな甘い宝石たち。
敷き詰められた、赤、橙、緑、黄、白、青と色とりどりな金平糖を食べるでもなくぼうっと見てしまう。そっと器を手に取って傾けると、ころころと転がって。
3: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:12:44.20 ID:5K4qwJn1o
そんなことをすれば段々と調子に乗って、勢いよく器を傾けた私の手から、金平糖が飛び出して畳へと逃げていきました。
黄色や青色、白色の金平糖がころころころ、と転がる様は絵本の中で見た流れ星に似ていたと思ったのを覚えています。
4: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:13:23.42 ID:5K4qwJn1o
▫□
5: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:14:46.28 ID:5K4qwJn1o
「ただいまです、プロデューサーさんっ」
お家へと戻り、先に帰ってお仕事をしている私のプロデューサーさんの元へと近寄って声をかけました。
6: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:15:25.08 ID:5K4qwJn1o
「やっぱり…綺麗、ですよね……」
口に含んでゆっくりと噛むとじんわり広がる甘さもあの頃と変わらない。
7: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:16:00.89 ID:5K4qwJn1o
片付けようとした手が手に止められました。なんで、とプロデューサーさんを見ると悪戯をしようとする子どもみたいな表情でした。
言いたいことはそれで分かって。頷いてから、ぽすん、と椅子に座るプロデューサーさんの膝の上に腰掛けて。
8: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:17:09.26 ID:5K4qwJn1o
だって……
「プロデューサーさんのおかげで…私は輝けるんですから…ね?」
9: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/07/07(土) 23:18:47.20 ID:5K4qwJn1o
おしまい。
読んでくださってありがとうございました。
9Res/4.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20