24: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/07/07(土) 16:24:39.57 ID:LgMjPCNT0
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劇は順調に進んでいく。登場人物も次第に増えていく。
街を取り仕切る立場にいる男装の麗人(こちらも私が知ってる人。菊地真ちゃんが演じていた)に、
雪歩ちゃん扮する主役の少女が虚空を指して『見てください』と語りかける。
『空の流れは壁の向こうへと続いて行く。
それはつまり、あの先に世界が広がっているという証拠。
私はそれを確かめたい。もしかすると、あの壁を越えた先には
この街のような場所があるかもしれない。新しい出会いが待ってるかもしれない』
『だが、実際に壁の向こうを見た者などいない。よじ登ろうにも険しすぎて、
今までにもいた君のような愚か者は、誰一人生きては帰らなかった』
『だから私は壁に穴を掘る。このシャベルで!』
そう言って雪歩ちゃんが、いつも使ってる愛用のシャベルを頭上で高く掲げて見せた。
……実際、彼女は恐怖や羞恥が自分の許容を超えた際に、
自身の身を隠す為の穴を作り出すという不思議な特技を持っている。
それは雪歩ちゃんを知る人なら誰でも知ってる情報で、
恐らくはこれが木無塚さんの言う当て書きの結果なんだろう。
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