16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/07/07(土) 16:11:39.03 ID:LgMjPCNT0
「こちら、劇団唐変木の木無塚さん。君たちの演技レッスンを
何度か指導しているから見知っているとは思うけども、今日は大切な話があって来てもらった」
「どうも、無理やり叩き起こされてきた休日出勤の木無塚です。
コイツときたら善は急げとばかりに無茶言って――」
「あっははは……でも塚さん、鉄は熱いうちにってね。
実は今度、君たちがメインでやる舞台脚本を彼にわざわざ書き直してもらったんだ」
「お陰でこの数日は睡眠を削ったよ。全く、これだから勢いだけの企画屋ってのは」
「そんなこと言って、直すなら自分がって引き受けたのは塚さんでしょ」
そうして、目元にくまを作っている木無塚さんは、
ぶつぶつとプロデューサーへの文句を続けながら私たちの前に一冊の台本を掲げて見せる。
それは先ほど説明があった通り、私たち実習チーム用の単独公演
――つまり、日頃の練習成果を発表するテスト公演みたいな物だ――の為に準備されたらしい劇の本。
表紙には大きな文字で『壁を掘る人』と書いてあった。
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