15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/07/07(土) 16:09:54.56 ID:LgMjPCNT0
【一幕 いきさつ#3】
さて、そんな風に私たちのチームが少しは物になった頃だ。
五人はいつかのようにプロデューサーに呼び出されてレッスンルームに揃っていた。
とは言っても、あの時と違うことだってある。
それはメンバーの顔から余計な緊張が無くなっていたことと、
プロデューサー以外にもう一人、別の大人が同席してたこと。
「さて諸君!」
パンと両手を打ち鳴らし、プロデューサーがこの場の視線を集めながら言った。
いつものようなにへら笑い。眼鏡の奥はへの字の瞳。
アイドル達からはもっぱら胡散臭いと評判の笑顔を本日はさらに際立たせて、
彼はぐるりとみんなを見回すと、自分の隣に立つ細身の男の人を芝居がかった身振りで紹介する。
プロデューサーよりは少し年上、三十歳前後ぐらいの鋭い針金みたいな人だ。
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