21: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:25:17.00 ID:Wze3yOnD0
「同じお店の人と一緒だったんですけど……はぐれてしまい……」
なるほど、この人通りならそうもなるか。
22: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:26:49.39 ID:Wze3yOnD0
人波をかいくぐり、芳乃は適当な場所で往来を離れた。
参道脇の小さな広場には、足を休める人々が思い思いの時間を過ごしている。
23: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:27:15.99 ID:Wze3yOnD0
ひまわり星人である。
ついでに貰った肥料(薄めて使ってねっ、とは花屋さんの談)と併せて、これが使えるという。
24: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:27:59.59 ID:Wze3yOnD0
えらいことが起こった。
見る間に芽が伸び、あっという間に花をつけ、一輪のひまわりへと成長を遂げたのだ。
25: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:29:17.51 ID:Wze3yOnD0
「――りすちゃん!」
と、同じ服を着た女の子が一人、向こうからぽてぽて走ってきた。
26: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:29:57.90 ID:Wze3yOnD0
「あ……えっとお二人は……?」
「通りすがりの参拝客でしてー」
27: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:31:05.39 ID:Wze3yOnD0
二人、手を振りながら去っていく。
あそこのお菓子屋にはあまり行かないが、確か店長がやたら脱ぐとか脱がないとかいう噂が……。
28: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:31:43.12 ID:Wze3yOnD0
〇
と、向こうで誰かが困っている。
29: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:33:23.42 ID:Wze3yOnD0
古本屋さん――というのは正確には彼女自身のあだ名ではない。
30: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:34:59.66 ID:Wze3yOnD0
「おなかがすいた、と不満を訴えられてしまい……」
「誰が?」
「この子達です……」
31: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:35:57.43 ID:Wze3yOnD0
「ひとっ走りして何か買ってこようか?」
「そうして頂けると、助かります……。少し待って下さい、お金を…………あ」
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