14: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:15:12.62 ID:Wze3yOnD0
「育ちざかりゆえにー」
「そっかー」
「わたくしとて、まだ大きくなりましょー」
15: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:17:02.14 ID:Wze3yOnD0
振り返ると、ひまわり色のアシメショートの女性が人懐っこい笑みを浮かべていた。
彼女が広げるピクニックシートには、色とりどりの花々。
16: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:18:08.69 ID:Wze3yOnD0
ちなみにクロさんというのは俺のあだ名で、名付け親はまさに目の前の彼女。
由来はといえば「着ているスーツが黒いから」というごくごくシンプルなものである。そんなもんだあだ名なんて。
17: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:19:06.61 ID:Wze3yOnD0
彼女の扱う花は不思議なものが多い。
一度凛も連れてきてみたいと思っているのだが、惜しいことにタイミングが合わなかった。
18: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:20:20.38 ID:Wze3yOnD0
「ふっふっふ……今日はね、ちょうど新しい子が来てるんだ」
「新しい子?」
「とはー?」
19: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:21:10.45 ID:Wze3yOnD0
〇
花屋さんと別れ、人と風の流れに乗る。
20: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:24:14.33 ID:Wze3yOnD0
「もしー、そこの方ー」
「はいい!? どっ、どちら様でしょうかぁ……!?」
21: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:25:17.00 ID:Wze3yOnD0
「同じお店の人と一緒だったんですけど……はぐれてしまい……」
なるほど、この人通りならそうもなるか。
22: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:26:49.39 ID:Wze3yOnD0
人波をかいくぐり、芳乃は適当な場所で往来を離れた。
参道脇の小さな広場には、足を休める人々が思い思いの時間を過ごしている。
23: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:27:15.99 ID:Wze3yOnD0
ひまわり星人である。
ついでに貰った肥料(薄めて使ってねっ、とは花屋さんの談)と併せて、これが使えるという。
24: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:27:59.59 ID:Wze3yOnD0
えらいことが起こった。
見る間に芽が伸び、あっという間に花をつけ、一輪のひまわりへと成長を遂げたのだ。
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