73: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:32:16.04 ID:eyDuHFgv0
薄く開かれた瞳は輝いていて、いっそ狂奔めいた情念と、どこか縋るような切実さがあった。
どれほど真摯に訴えかけているのかは、顔を見るだけでわかった。
74: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:43:08.70 ID:eyDuHFgv0
「楽しいんです、アイドル」
75: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:44:15.02 ID:eyDuHFgv0
「アイドルが楽しくて、みんなといるのが幸せで……それが全部になっちゃいそうだから」
76: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:51:46.06 ID:eyDuHFgv0
目を逸らせなかった。
プロデュースを始めてわかったことは、まゆはどこか危うい雰囲気ながら、根底では思慮深く、心が強く、優しい子だ。
今だってそうだ。
77: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:54:23.45 ID:eyDuHFgv0
がくんっ!!
78: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:55:58.88 ID:eyDuHFgv0
「……幸子ちゃん……」
「はぁ、はぁ……まゆさんが何をお話ししてたのかは、よくは聞こえませんでしたが……」
79: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 03:01:39.83 ID:eyDuHFgv0
「……そう……ですかぁ。それじゃあ、場所がわかって……」
俯いたまま、まゆは立ち上がる。
80: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 03:03:45.41 ID:eyDuHFgv0
ちなみに俺はぐるぐる巻きのまんま動けずにいる。
「す、すまん幸子。とりあえずこれをほどいてくれんだろうか」
81: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 03:10:11.08 ID:eyDuHFgv0
「まゆちゃん……帰ろ?」
「何があったかとかさ、ちゃんと話し合おう? じゃなきゃアタシらなんもわかんないし――」
82: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 03:11:09.84 ID:eyDuHFgv0
一旦切ります。
次で終わると思います。
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