74: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/06/22(金) 02:43:08.70 ID:eyDuHFgv0
「楽しいんです、アイドル」
ぽつりと、呟くような独白が漏れた。
せき止めていた水が決壊する、その最初の一滴だった。
「まゆは今までからっぽでした。不幸だったんじゃないんです。みんなまゆを愛してくれました。
だけど、ただ言われるままに生きてきました。
人と違って、そんな中にあって、白い白いシルクみたいな毎日を過ごしていました。
愛ってなんなのかよくわからなかったんです。だから誰にも愛を返せなくて。
そんな中、たった一本だけ見つけた赤い糸が、あなたでした」
「それで、あなたの為に始めたアイドルが、本当に色鮮やかで。
だって初めて自分の心で飛び込んだ世界なんです。ファンの声が嬉しくて、仲間が頼もしくて」
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