71: ◆BHtXRZieJ2[saga]
2018/06/24(日) 20:28:10.40 ID:8SEhTK000
ゲッターエンペラーの背中を見送った友奈は、東郷の両肩にそっと手を乗せ、静かに語りかける。
「落ち着くんじゃ東郷。この戦いが終われば、全てが終わる。
もう勇者として戦い続ける必要もないんじゃ」
「でも、仮に勝ったとしても、体の機能を失うんだよ?
それだけじゃない、大切な気持ちや思い出も、全部忘れるかも知れないんだよ?
友奈ちゃんや皆のことだって忘れてしまう…一番大切な物をなくしてしまうくらいなら…」
「忘れたりせん!わしがずっと傍にいてやる!だから絶対に忘れさせん!」
「嘘!忘れない…私たちもそう思ってた!でも…」
東郷が涙を流しながら語る。
「怖い…きっと友奈ちゃんも私のことを忘れてしまう」
「忘れん!」
「嘘!」
「本当じゃ!」
「うs…!?」
東郷の言葉は、突如何かによって唇をふさがれた事で途切れた。
東郷の唇をふさいだ物。その正体は、友奈の唇だった。
二人の間に、甘く、濃厚な沈黙が訪れる。
友奈はゆっくりと唇を離すと、再び東郷を見据え、語り始めた。
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