70: ◆BHtXRZieJ2[saga]
2018/06/24(日) 20:19:07.78 ID:8SEhTK000
…しかし、何秒経っても光線の衝撃がくる気配はない。
不思議に感じた勇者部がその瞳をゆっくりと開く。
彼女たちの眼前に現れたのは、巨大な、馬鹿馬鹿しいほどに巨大な赤い掌だった。
その掌が、勇者部をラ=グースの光線から守ったのである。
その正体をいち早く察した友奈が、笑みを浮かべながら叫ぶ。
「随分遅かったのう、えぇ?ゲッターエンペラー!!」
その掌の主は、紛うことなき進化の皇帝、ゲッターエンペラーであった。
ゲッターエンペラーはゆっくりを顔を下げ、勇者部を見下ろすと、体にある3箇所のハッチを開いた。
勇者たちに搭乗を促しているのだ。
「風先輩!樹!夏凛!ゲッターエンペラーに乗るんじゃ!
パイロットのいないゲッターなど、カカシも同然じゃ!
三人はラ=グースどもの相手を頼む!わしは東郷を説得してから合流する!」
友奈とて、本当はラ=グースと戦いたくて仕方がなかった。
だが、この場で東郷を説得できるのは、自分しかいないのだ。
「分かったわ友奈!あいつらの相手は任せて!」
「友奈さん!私、友奈さんが東郷先輩を絶対連れてきてくれるって、信じてますから!」
「友奈!東郷!あんた達の分はしっかり残しておいてあげるから、早く来なさいよ!」
口々にそう言うと、夏凛がイーグル号に、樹がジャガー号に、風がベアー号に搭乗した。
そして、三人を乗せたゲッターエンペラーは、ラ=グースへ向けて高速で突き進んでいったのだった。
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