58: ◆BHtXRZieJ2[saga]
2018/06/23(土) 23:12:47.52 ID:5MxZKwKG0
「さすがは結城友奈。ゲッター線適合率がもっとも高かっただけの事はあるな。
まず、先程いったように星々を喰う魔物は休眠状態にあるわけだが、どうやらその復活の時が近づいているようなのだ。
詳しい時期まではなんとも言えんが、少なくとも今年中なのは間違いないだろう。
当然ながら、その戦闘力はバーテックスなど比較にならん。
あえて例えるとするならば、アリとクジラ…いや、それ以上か」
室内が重苦しい雰囲気に包まれる中、早乙女が言葉を続ける。
「だが、希望がないわけではない。同じく休眠状態にあるゲッターエンペラーもまた、着実に復活の時は近づいておる。
ゲッターエンペラーとお前たち勇者が共闘すれば、十分に勝機はある。
星々を喰う魔物さえ倒してしまえば、残りのバーテックスなど物の数ではない」
あくまで早乙女の淡々とした説明に、東郷が感情を抑えきれなくなり、激昂して叫ぶ。
「ふ…ふざけないで下さい!そんな、いつ復活するかも分からない物が希望だなんて!
その巨人が復活するまで、私たちは戦わなくちゃいけないんですよ!?
満開して!散華して!体の機能を失いながら!!それに、もし魔物が先に復活したら…!」
「ごめんね東郷さん…本当にごめん…」
喚きたてる東郷の姿を目にした園子が、静かにつぶやく。
その目元からは、一筋の涙がこぼれ落ちていた。
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