9:1
2018/06/04(月) 17:44:47.65 ID:oMtdo1oj0
部屋に戻るとダルがその巨体でベッドを占領しており、大きな寝息を立てていた。
俺は白衣を脱いでハンガーにかけると、なんとなく夜風に当たりたくなったので部屋を出た。
10:1
2018/06/04(月) 17:45:23.81 ID:oMtdo1oj0
今でも目を閉じれば、額から血を流すまゆりが。血まみれになって倒れている紅莉栖が、脳裏に蘇る。
そして、その傍らで何もできず、ただバカみたいに突っ立っている自分も。
それだけじゃない。
11:1
2018/06/04(月) 17:46:00.99 ID:oMtdo1oj0
「オーカリン♪」
気が付くと、横にまゆりが立っていた。
12:1
2018/06/04(月) 17:46:34.77 ID:oMtdo1oj0
少し、――ドキッとした。
岡部「何を言っているのだ。客観的に見れば、俺は今幸せの絶頂に・・・」
13:1
2018/06/04(月) 17:47:21.89 ID:oMtdo1oj0
岡部「はぁ、はぁ・・・すまない」
まゆり「・・・うん」
14:1
2018/06/04(月) 17:47:52.81 ID:oMtdo1oj0
もちろん同じ状況になったとしたら、今の紅莉栖も俺を助けてくれるだろう。それは断言できる。
だが彼女にとって俺は、ただの命の恩人であり、実質二週間程度を一緒にのんびりとすごしただけの存在なのだ。
15:1
2018/06/04(月) 17:48:25.48 ID:oMtdo1oj0
岡部「・・・まゆり、部屋にもどってくれ。俺はひとりで考えなければならないことがあるのでな」
まゆり「いやだよ」
岡部「まゆり?」
16:1
2018/06/04(月) 17:48:52.67 ID:oMtdo1oj0
岡部「待て!俺はそんなことは言っていないぞ!?」
言った。確かに言ったが、それはまゆりが死ぬ世界、β世界線での話だ。
なぜまゆりがその記憶を?まさか、リーディングシュタイナーが――
17:1
2018/06/04(月) 17:49:19.42 ID:oMtdo1oj0
俺は辺りを見回した。幸いにも、起きてくる宿泊客はいなかった。
まゆり「話してよ・・・まゆしぃに・・・」
18:1
2018/06/04(月) 17:49:50.40 ID:oMtdo1oj0
まゆり「オカリン・・・」
岡部「ではな、まゆり!風邪を引くことのないよう、頭まで布団をかぶって寝るのだぞ!!」
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