10:名無しNIPPER[saga]
2018/06/04(月) 23:51:03.67 ID:pYbnVPbk0
ハゲは目を覚ました。ぼやけていた視界が、鮮明になる。
柔らかい羽毛の寝台。銀刺繍の施された毛布。部屋の隅には沙羅双樹。
天漁師「その羽毛、月鳴鳥(ゲツメイチョウ)のものを使っているんですよ。へへへ……分かります?」
褐色の男。月の光で焼けたらしい。
もちろんハゲは月鳴鳥のことなど知らぬし、蒼い空の向こうにこんな家があることも知らない。
頭がズキズキ痛む。腹が減った。ムラムラする。
うむ、人間だ。私は人間なのだ。
ハゲは口元に笑みを浮かべた。
アルカイックスマイル。
ハゲ「私はどのように助けられたのだ?」
天漁師「おいらが網にかかっていたあんたを見つけて、それから天女が乳を飲ませて……大変でしたよ」
ハゲ「天女? 乳?」
天女「おや、もう起きたみたいだねぇ。このモヤシ男は」
肥えた半裸の女だ。乳房が大きい。ハゲの頭より大きい。
こんな巨乳、病気か何かではないのか。歩きにくくはないのか。
授乳する際、乳房の重みで赤子を圧し潰してしまうのではないか。
天女「あたしを心配する暇あったら、自分のこと考えな」
乳首から白い母乳が噴き出し、ハゲを打ちのめした。
うつ伏せに倒れたハゲ。
その背中に、天漁師がすかさず軟膏を塗る。
ガラスの雨で作った傷が、みるみる内に癒えていく。
天女「あんた、これからどうするんだい」
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