遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」
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71: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/08/13(月) 23:28:09.78 ID:mSb4wVOg0


こんなところだろうか。

彼の偉業を、ただの食い意地からの偶然と見るか、好奇心からくる勇気ある行動ととるかは人次第だろう。

ただ世界的娯楽の発見という結果から見れば、彼こそが勇者と称されるに一片の疑いもない。

まだ何も成し得ていない、俺よりは彼は遥か高みにいる……。


「ほれ、一口だけ飲んでみ」


遊び人が、窓枠の上にコトンとグラスを置いた。

グラスの半分に満たない程度のワインでも、俺の鼻孔を膨らますには十分の香りを立ち上がらせている。

薄い月明りでは、ワインの鮮烈な赤も黒く濁った血の色に見えた。



「いや、まて。俺は、酒を口にするわけにはは……」


違和感が走る。意識を、外の世界へと向ける。

窓の外に動きはない。まるで世界が丸ごと寝静まっているかのようだ。

では、俺が感じたものは何か。外では無ければ―――部屋の中か。そこに答えがあるはずだ。


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