45: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/06/17(日) 18:24:08.73 ID:3k6rJQ/z0
彼女の言う通り、激しい戦闘で俺の喉はカラッカラに渇いていた。
俺は、ビールジョッキを受け取り喉に流し込んだ。
うまい。
店で飲んだそれと、同じものとは到底思えない清涼感だ。
胃が拒否反応を起こすことも無く。まるで干からびた砂漠のように、流れ落ちていくビールを受け入れていく。
気が付くとと、ジョッキの中身は既に空になってしまっていた。
俺が驚いている様子に、彼女はしてやったりの笑みを浮かべている。
「ほら、ジョッキを渡しな」
「そうだな、もう一杯もらおうかな」
「そうじゃないわよ。まったくもう、ビールの守護聖人の話を忘れちゃったの?」
「……人々は、奇跡のマグカップで喉を潤した」
「そういうこと」
ジョッキを手渡しビールを注いでやる。
彼女は喉を鳴らし、一気に飲み干してしまう。
「な?喉が渇いたときはビールが一番さ」
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