遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」
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216: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/16(木) 21:48:56.27 ID:ao9AIwU40
 意識が戻った俺は頬に冷たさを感じた。身体を動かそうとするが身動きが取れない。それどころか、目は見えないし、声も出ない。どうやら、拘束された上に地面に放られているようだ。唯一、塞がれていない耳から二人の男の会話が聞こえてきた。


「いやあ、しかし遂に決心していただけたのですね。我々魔王軍に、先代が加わってくれれば百人力です」


「いえいえ、勘違いなさらないでください。今日は、見学に来ただけなのですから」


 声の主は、おそらくマスターと炎魔将軍だろう。俺は、目が覚めていることを気づかれないように息を潜める。


「まぁまぁ、そんなことおっしゃらずに」


「……おや?もう目が覚めたようですね」


 速攻でバレてしまったようだ。やはりマスターは侮れない男だ。

 
 身体を起こされ、目隠しが外される。光に目が慣れてくると、そこには白いタキシード姿のマスターが立っていた。俺は、マスターをしり目に周囲の様子を伺う。目の前には、デスクが並んでおり机の上には紙が雑多に置かれている。振り返ると、ソファーがあり炎魔将軍が腰かけ憎々し気に俺のほうを見ている。その腫れて膨れ上がった頬を見て、わずかに笑みがこぼれた。部屋の周囲は、窓ガラスが並べられていて奥には倉庫の壁が見える。ここは、倉庫の中二階にあった小部屋で様子から見るにどうやら事務所であることが知れた。


 俺は、マスターを向き直り抗議の声をあげる。


「もがもがもが」


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