白菊ほたる『災いの子』
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192: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/07/16(月) 00:10:40.90 ID:we/MuDDP0
「ああ――」飛鳥さんが軽く握った手を顎に添える。「なんというかな……蘭子や、ボクのような人種にとっては、一般的なイメージではよくないとされている言葉に惹かれるものがあったりするのさ。その、闇系統というか、わかるかな?」

「……すみません、私にはちょっと」

 飛鳥さんが腕を組んで「ううん」と唸る。
 蘭子さんはぷうっと頬を膨らませている。
 私は、どうしたら……

「つまり」飛鳥さんがピンと指を1本立てる。「なんとなく、響きが格好いい」

「か、格好いい……ですか?」

「ああ、格好いいじゃないか、災いの子」

 格好いい……あまり言われ慣れていない、というより、初めて言われた。
 私自身じゃなくて、蘭子さんの言った言葉に対してなんだけど、なんだろう、なんか照れくさい。……ちょっとだけ嬉しい、かもしれない。

「波動が伝わったようね」蘭子さんが満足げにうなずく。

 波動って、なんだろう。


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