白菊ほたる「もう雨あがりに虹が掛かることもないんでしょうか」
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27:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:09:55.26 ID:47m1SMXJ0
 そして最大の問題は、お客さんが来てくれるかどうかです。
 そもそもこの町にまだ人がいるんでしょうか、とすら思いますが、そこに関しては藍子さんには勝算があるみたいです。

 まずひとつに、お店の品物が確かに減っているということ。
 私はただの希望的観測だと思っていたんですが、藍子さんはちゃんと確認して言っていたみたいです。
以下略 AAS



28:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:12:41.92 ID:47m1SMXJ0
 ライブをするために必要な衣装は、藍子さんが用意してくれました。
 スーパーの衣料品売り場にあった冬物の上着をリボンやフリルで装飾し、いろんな小物を散りばめた作品です。
 暗めの色の生地にスパンコールがきらめいていて、まるで星空のようです。
 藍子さんは手先が器用なので、仕上がりはプロ級にも思えます。

以下略 AAS



29:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:13:12.47 ID:47m1SMXJ0
 私たちが立つステージは、校庭に教壇を並べて作ることにしました。
 二人だとけっこう重たいので気合を入れて運ばなきゃいけません。


「こうやって、普段はなんでもないような場所が、なにか特別な場所に変わっていくのって、ちょっと不思議じゃないですか?」
以下略 AAS



30:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:13:38.40 ID:47m1SMXJ0
 ただの普通の女の子が、誰かに価値を見つけられてアイドルになる。
 きっと、これはアイドルに限った話ではありません。

 例えば、歌。
 本来ならただの音と言葉のつながりでしかないはずなのに、人の心はそこに『歌』という価値を見つけます。
以下略 AAS



31:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:14:04.59 ID:47m1SMXJ0
 藍子さんの言葉を聞いて、そんな思いつきが頭の中を駆け巡りました。
 気づけば私は、藍子さんに抱きついていました。


「わっ、ほたるちゃん、どうしたの?」
以下略 AAS



32:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:14:45.65 ID:47m1SMXJ0
 舞台の設営に関しては、私たちは素人です。
 その上、準備時間は一日半ほどの突貫工事です。
 いろいろ頑張って準備はしましたが、お世辞にもいい出来だとは思えませんでした。

 これでライブが成立するんでしょうか。
以下略 AAS



33:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:15:11.55 ID:47m1SMXJ0
「じゃあ、行きましょう。ほたるちゃん」

「はい。藍子さん」


以下略 AAS



34:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:15:41.23 ID:47m1SMXJ0
 時間どおりにスピーカーから音楽が鳴り響きます。
 今までの私たちとは雰囲気が違う、激しい曲調です。

 それと同時に校舎から飛び出して、校庭にあるステージへと走り出します。
 藍子さんと相談した結果、こういった演出になりました。
以下略 AAS



35:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:16:07.79 ID:47m1SMXJ0
 変光星が、ゆらゆらと揺れています。
 まさに、満天の星空でした。
 あれは全部、私たちのために振られているサイリウムです。

 ステージも照明も全部、スタッフさんたちが用意してくれたもの。
以下略 AAS



36:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:16:41.08 ID:47m1SMXJ0
 新曲、「ムーンボウ」は、今までとは一線を画するものだ。

 曲を用意してくれたプロデューサーさんはそんな事を言っていました。
 確かにこの曲はテンポも速く、曲調も激しく、今まで歌ったことのないジャンルです。
 こういうのをロックというのでしょうか。
以下略 AAS



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