白菊ほたる「もう雨あがりに虹が掛かることもないんでしょうか」
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32:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/01(火) 15:14:45.65 ID:47m1SMXJ0
 舞台の設営に関しては、私たちは素人です。
 その上、準備時間は一日半ほどの突貫工事です。
 いろいろ頑張って準備はしましたが、お世辞にもいい出来だとは思えませんでした。

 これでライブが成立するんでしょうか。
 そもそも、誰か見に来てくれるんでしょうか……。
 ちょっと不安になってしまいます。


「大丈夫だよ、ほたるちゃん。私たちは、歌とダンスに関しては、プロなんだから」


 藍子さんが、平然と言います。
 いつもの声色だけど、だからこそ力強く思えました。

 できる範囲でやったけど、どうせ素人の仕事なんだから、深く考えずに私たちができることでカバーすればいいんです。
 だってそれしか出来なんだから。

 私たちは、アイドルです。
 だから今から、アイドルしに行きます。
 それだけです。


「ありがとうございます。大丈夫です、藍子さん」

「と言っても、ほんとは私も不安なんですよ。やっぱり私はほたるちゃんよりお姉さんですから、しっかりしたところを見せたいだけなんです」

「じゃあ、おそろいですね」

「はい♪」


 結局、私が人であるかぎり、不安なんて消えないんだと思います。
 不安を飼いならして、いっしょに生きる。
 そのためにレッスンをしてきました。

 だから、大丈夫。
 やると決めたからには、不安くらいで私たちのパフォーマンスは落ちません。




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