垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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100:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 16:32:00.86 ID:ULLyrJIa0

「今までと違う自分になろうとしてはいけないと。あなたはあなたのままでいればいい。自分を変えようと安易な力に手を出すと、ろくな結末を迎えないという意味だったのだけれど、伝わらなかったかしら?」

今までと違う自分になる。

それがこの場面で何を意味しているのかは明白だ。

「分かって、るよ……。でも、これはわたしが考えて、決めた事だから」

「それが周りの人たちを不幸にするものだとしても?」

「え?」

「あなたがやろうとしてる事は、巡り巡って壊滅的な事態を引き起こすわ。家族も、友人も全てを巻き込んでね」

「何でそんな事言い切れるのかしら?」

口を挟んだのは巴マミだ。

「さっきから好き勝手言ってるけど、どこに根拠があるの? 悪いけど、あなたの話は何一つ信用できないわ」

マミの口調は厳しい。

彼女はまどかを庇うように前に出る。

「大体あなたは何なの!? キュゥべえを追い回したり、鹿目さんに契約するなって迫ったり。一体何が目的? それが分からないのに一方的に要求されてはい分かりましたなんて言える訳ないでしょ」

「目的、ね」

ほむらは確認するように呟いた。

敵意のこもったマミの言葉にも、全く動じる様子はない。

「全てを説明しても分かってもらえるとは思えないけど、今回に至っては単純よ。あなた達、ここから手を引きなさい。この魔女は私がやるわ」

「……グリーフシードを横取りしようって訳」

「どう思うかはあなたの自由よ。ただ、ここの魔女は今までの奴らとは違う。後悔したくなければ、引き返しなさい」

「……ナメられたものね」

低く唸るような声で、マミは呟いた。

それと同時に、ほむらの足元から細長い物が飛び出した。

音も立てずに伸びるそれの正体は……、リボンだ。

黄色いリボンはほむらの手足に絡み付くと、あっという間に彼女を拘束する。

「ちょっーー! こんな事している場合じゃーー」

「悪いけど、その案には乗れないわね」

ほむらは身体を動かして抜け出そうとしているようだが、魔力が込められたリボンは濡れた縄のようにびくともしない。

「この先に後輩が待ってるの。魔女を倒してその子を助けたら、帰り際に解放してあげるからそれまで大人しくしてなさい」

彼女はもはやほむらの方など見ていなかった。

さっさと先へ進んでいくマミに、まどかは少し躊躇ったようだが、それでも後ろ髪を引かれるように付いていってしまった。



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