157:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 23:55:01.29 ID:A6rjc17z0
遠くの前方を歩く、三人組の女の子達のグループ――。
その一人の手元に、私は目を見張りました。
チラリと見える、見覚えのある小包――。
間違いありません。どうやら、あの子が拾ってくれたようでした。
歩きながら、どうしたものかと、扱いに困った様子で皆で眺めているのが見えます。
私は、彼女達の元に駆け寄ろうとしました。
ですが――。
「エッホ、エッホ、エッホ…!」
「う、うわあぁ!?」
この辺りの大学の、運動部の方々でしょうか。
いかにもという屈強な男の人達が、列をなして私の目の前から猛然と行進してきました。
たまらず、私は沿道の端っこの、邪魔にならない位置に逃げます。
「エッホ、エッホ、エッホ…!」
すごい人数です。
一向に、列が途切れません――早く――!
――ようやく、男の人達が通り過ぎ、すぐに前方を確認します。
彼女達の姿は、見えなくなってしまっていました。
歯がみしてばかりもいられません。すぐに追いかけていきます。
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