17: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:27:30.76 ID:Q3vY7Opm0
それは小学校の卒業式。使い古したランドセルを、もう大きくは感じませんでした。
五分咲きの桜が彩る通学路、待ち合わせ場所にはちーちゃんやのんちゃんやみんながもう着いていました。
式の後のこととかを話しているのでしょう。
18: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:28:27.43 ID:Q3vY7Opm0
〇
中学に上がった時、あなぐまは公然と使われる普通のあだ名になっていました。
19: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:29:31.66 ID:Q3vY7Opm0
〇
熊本の街は、私達の成長に合わせて少しずつ変わっていきます。
20: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:29:58.98 ID:Q3vY7Opm0
〇
アイドルになりたいと思い始めたのが具体的にいつだったかは、自分でもわかりません。
21: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:31:17.17 ID:Q3vY7Opm0
二人とも驚かなくて、逆に私の方がびっくりしました。
そっかぁ。
ついにかぁ。
ってちょっと寂しそうに返事して、駄目とも無理とも言わなかったのです。
22: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:31:55.86 ID:Q3vY7Opm0
それから、色んなことを調べました。
東京にはアイドルの養成所があって、そこには現役学生でも入れること。
地方から来た子の為に女子寮があること。
23: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:32:40.00 ID:Q3vY7Opm0
お母さんを味方につけたことで、私は浮かれていたんだと思います。
着々と上京の時が近付いているのを感じました。
アイドル。東京。
24: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:33:14.23 ID:Q3vY7Opm0
「できるもん!!」
「できん!!」
「できるもーん!!!」
「できるわけんなかー!!!」
25: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:33:41.68 ID:Q3vY7Opm0
「お父さんは頑固者(もっこす)やけんねぇ」
「ほんとだよっ、もう!」
「あんたもたい」
26: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:34:24.35 ID:Q3vY7Opm0
お父さんとの冷戦状態はそれからしばらく維持されました。
ともかくこっちも完っ全に腹を括った形になります。
27: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/20(金) 00:35:02.84 ID:Q3vY7Opm0
高校一年の夏休みと冬休みはアルバイトに精を出しました。
そういうのを禁止する高校じゃなかったから、社会経験ということで説明をつけて。
働いて勉強して、アイドルのことも喋り方も勉強して、疲れたら熊さんを撫でて。
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