20: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:42:47.15 ID:amKha4Y/0
〜〜
「プロデューサー、仕事行ってくるね」
「あ、一人だけ気むずかしい方がいるから、それだけ気をつけて」
「わかってる。いってきまーす」
「いってらっしゃーい。ふう、じゃあ今のうちに事務を…」
「よう、敏腕プロデューサー様」
「Pさん!」
あれから3年経った。俺は昇進し、アイドルを辞めたまゆはプロデューサーへと転身していた。
P「引退ライブの時はあんな泣きじゃくってたのに、立派になっちゃって」
まゆ「Pさんだって泣いてらしたじゃないですか!」
P「そうだっけ?」
とぼけてみるも、あの時の事は鮮明に覚えている。あのLIVEは伝説だったと言っても過言ではない。今でも時たま映像を見返したりする。
まゆ「それで、何かご用ですか?」
P「ああ、いい加減酒飲む量を控えろと再度忠告に来た」
まゆ「あはは…」
P「あははじゃねえっての! 合コンの度に送らされる身にもなってみろ! 今まで収穫0だぞ! この年で!」
まゆ「だって楽しくなっちゃって、ごめんなさい」
P「終いにゃ連れてかねえぞ。お前がどうしてもって言うからなのに」
まゆ「でもPさんも元アイドルが来れば100人力だって」
P「最初だけだ! お前がこんなにもポンコツだとは」
まゆ「ポンコツって、酷いですよPさん」
P「千川も結婚したし、同期で結婚してないの俺だけだぞ」
まゆ「ちひろさんはまゆが斡旋しました」
P「知ってる! 一々どや顔すな!」
まゆ「…ふふ」
P「はあ、俺もそろそろ結婚したいんだよ。親からも祖父母からも結婚しろって言われるし、俺だって思うところはある。いい年になってきたし」
まゆ「そうですねぇ」
P「晩婚化っても平均超えてるし、お前誰かいい人知らないか?」
まゆ「……まゆ、とってもいい人知ってますよ」
P「…マジ?」
まゆ「はい。その人は炊事洗濯掃除、どれを取っても高水準で、あなたの仕事もとっても理解してくれます」
P「それは助かるな。家事は全般だめだし、職場も女の子多いからな。俺の知ってる人か?」
まゆ「はい、とっても♪」
P「ってことは元アイドルか。それで条件を満たすやつとなると……」
誰だ。わからん。そもそも家事ができるかどうかなんて、担当くらいしか碌に知らん。菓子作りくらいなら聞いたことあるが、全部と言われると……ん? とっても……
32Res/40.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20