周子「昨日のあたしが知らない場所を」
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58: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:16:12.27 ID:x9sd9kyc0
はあ、とため息を1つ。

上を向いて、大きく息を吸って、袖口で目を拭う。


以下略 AAS



59: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:16:38.41 ID:x9sd9kyc0
「よし、そろそろ帰らないとまた怒られちゃう。格好悪いとこ見せちゃったね、内緒やで?」


男の人がハンカチを受け取るや否や、小走りでその場を後にしようとする。

以下略 AAS



60: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:17:30.08 ID:x9sd9kyc0
「待ってくれ!」


格好良く別れを決めたはずが、びっくりするくらいの大声のせいで思わずつんのめった。

以下略 AAS



61: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:18:21.31 ID:x9sd9kyc0
名刺?


「なにこれ?」

以下略 AAS



62: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:19:02.60 ID:x9sd9kyc0
「アイドル? ……へえ、テレビの人なんだ?」


「もし、もしだぞ。もしもやりたいことが見つけられないなら」

以下略 AAS



63: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:19:43.01 ID:x9sd9kyc0
「でもあたし、アイドルに興味なんてないよ?」


「それでいいんだ。アイドルになるなんて考えてくれなくてもいい」

以下略 AAS



64: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:21:06.07 ID:x9sd9kyc0
「ただ、オーディションっていうのは自分を審査員たちに売り込む場だ。要は自分のいいところを見つけてもらうわけだ。何もできないなんて言うな。君のことを評価してくれる人はきっといる。俺だってそうだ」


へ、へえ……?

以下略 AAS



65: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:21:54.64 ID:x9sd9kyc0
男の人が言葉に詰まる。

でもそれは、場を濁すために当たり障りのない返事を探しているのとは違うということがすぐに分かった。

きっとその逡巡は、初対面のあたしに対してどこまで言っていいのか、それを計っている表情。
以下略 AAS



66: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:22:30.60 ID:x9sd9kyc0
「……顔」


うわ。

以下略 AAS



67: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:23:11.54 ID:x9sd9kyc0
「あ、あほちゃう!」


「いや、本気だ! 俺は!」

以下略 AAS



68: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:23:51.73 ID:x9sd9kyc0
男の人からは顔を背けたまま、錆びたブリキ人形のような動きで名刺を袖の下にしまう。

一挙手一投足のたびに、間接がひっかかって滑らかに動かない。


以下略 AAS



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