506:名無しNIPPER[saga]
2018/08/20(月) 03:33:26.05 ID:4SieE7ha0
窓の外に、会場となるライブハウスの壁。
駐車場へ向かい、外周を回るのが、とても懐かしい。
「もうすぐ歌うんですね」
「そうさ、この箱の中を、千早で満たしてくれよ」
みんな、この日を待ってたんだから。
そんな期待をぶつけられても。
プレッシャーは感じなかった。
あるのはただただ、郷愁のような淡い想い。
「……プロデューサーの仕事って、担当アイドルを脅すことなんですか?」
律子がバックミラー越しに睨む。
「ち、違う違う、そんなつもりじゃなくて、す、すまん千早!」
「ふふふ、分かってますよ」
窓ガラスに映る自分の表情は、驚くくらい柔らかだった。
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