485:名無しNIPPER[saga]
2018/06/07(木) 03:13:04.18 ID:2wO2LAJL0
「招待席のチケット、でしたっけ?」
「一枚いただけませんか、自分で渡しに行きたくて」
「ええ、大丈夫よ。元々プロデューサーさんに持っていってもらうつもりだったから」
事務机の引き出しを探り、音無さんはチケットの束を取り出す。
輪ゴムで束ねられた中から一枚を抜き取り、封筒に入れてくれた。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます。あと……もう一つ、お願いしていいでしょうか」
「何かしら?」
「私の両親にも、招待券を送っていただけませんか」
私の申し出に、音無さんの目が丸くなる。
そしてにっこりと笑って、何度も頷いた。
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