千早「賽は、投げられた」
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420:名無しNIPPER[saga]
2018/04/17(火) 16:43:20.16 ID:90dRlIqZ0

けれど、その人は迷わず答えた。

如月千早のところでなければダメだ、と。

その子は、如月千早に会うために生まれてきたのだ、と。


その時スピーカーから、産声を上げるように弦楽器が響いた。

私は、何も言えなかった。


「千早、歌えるな」

「……」

「歌って、くれるな?」

「……はい」


私はずっと俯いたままで。

顔を見られないよう、小さく頷くことしかできなかった。


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