273:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 03:17:27.58 ID:UnTjGLwD0
「余計なお世話よ、ばーか」
水瀬さんの猛禽類のように鋭い眼光が、私を射抜く。
――かと思うと、すぐにため息をつきながら目を背けた。
「もしかして、アンタのために心配してるとでも思ってる?」
「だとしたら悪いけど、勘違いしてるわよ。私達は自己中集団なの、アンタが思っている以上にね」
「アンタのためじゃない。私達は“自分のため”にアンタの心配をしてるの」
そう私に告げる水瀬さんは、年齢以上に大人びて見えた。
「自分の、ために?」
「ええ。千早に何かあったら私達が困るから」
「そういう意味ならもう手遅れじゃないかしら。散々仕出かした後よ」
「まだそんなこと言ってるの? ホントに察しが悪いわね」
呆れ顔の水瀬さんが、再びため息をついた。
言いたいことがよく分からない。
けれどこれが分かれば、みんなが私に執着する理由も分かるはず。
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