255:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 11:28:10.40 ID:m2Fax+Wi0
隣に立つ萩原さんは、無表情でこちらを見ている。
拳を握りしめ、菊地さんが一歩ずつ近づいてくる。
「……なんとも思わなかったのか、千早」
「……」
「思わなかったのか」
私は何も答えなかった。
菊地さんの拳に、更に力が籠められる。
怒っているのだろう。
私を殴るつもりなのだろうか。
それもいい。
そうしたいというのなら、私は構わない。
漫然と待っていると、強めの衝撃が私の左頬を襲った。
勢いで、私の顔が右を向く。
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