千早「賽は、投げられた」
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253:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 11:26:55.18 ID:m2Fax+Wi0

「春香。遅くなってごめんなさい」


花瓶の水を換えながら謝った。

いつからか、これは私の仕事になっていた。


「そうね。今日はどんな話をしようかしら……」


今日来る途中にね、と言い掛け、口を閉じる。


泣きじゃくる双海さんの姿が見えた。


違う。

違う!


脳裏からその姿を振り払い、改めて春香と向き合った。


「……ごめんなさい。話してあげること、思いつかないの」



小さな揺らぎが水面を震えさせる。

小さな波紋が生まれた。


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