191:名無しNIPPER[saga]
2018/04/02(月) 15:26:28.40 ID:cF8UknzM0
「今、なんて言った?」
「え? ごめんなさい、と」
「そうじゃなくて。私のこと、名字で呼んだわよね」
それが何だと言うのだろうか。
そんなに気にするようなこと?
変な心配をさせてしまったのかと、薄く微笑むと。
「アンタ、そんな無感情な顔で笑うような人間じゃなかったわ」
「そうかしら。昔から無表情だと言われていたけれど」
「ええ、そうね。淡白だけど時々激しい性格が顔に出やすくて、愛想笑いなんて誰よりも苦手だった」
愛想笑い、なんてつもりはなかったけれど。
でも、水瀬さんの言ってることは分かる。
きっと、私は。
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