千早「賽は、投げられた」
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136:名無しNIPPER[saga]
2018/03/31(土) 08:36:22.88 ID:5sQzdRfU0

「それよりプロデューサー。この記事で、事務所は――」


そう口にした時、プロデューサーに両肩を勢いよく掴まれた。

少し驚いてプロデューサーの顔を見ると、泣き顔と怒り顔が入り混じった表情だった。


「それよりじゃない!」


何故怒鳴られたのか分からず、私は困惑した。


「今、一番心配なのは千早のことだ! 事務所のことなんて後回しだ!」


ああ、この人は私のことを心配しているのだ。


「私のことこそ、後回しで大丈夫です。事務所に影響が出ては、他のみんなが……」

「大丈夫なものか! 俺が思いっきり掴んでも、震えが止まらないほどなのに!」


言われて初めて気づいた。

私の身体は、まるで極寒の中に裸で放り出されたようにがくがくと震えていた。


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