103:名無しNIPPER[saga]
2018/03/29(木) 21:06:31.46 ID:nKI6vhSl0
「ね、千早ちゃん」
腕を掴まれ、引っ張られた。
その力は、とても弱々しい。
座り込んだ私の身体は、なかなか動こうとしなかった。
「指切り、したよね。前に進むことをやめないで、って」
「でも……」
「だから、お願い」
引っ張られて少し、腰が浮いた。
「歌って」
今は亡き弟の姿が、僅かに重なった。
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