251:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 17:27:47.18 ID:EAF0Yir90
「あの当時の俺ならこう答えたかもしれません。
呪いのビデオは悪質な罪を犯した犯罪者たちに観せるべきだと…」
それがカイトの答えだった。その答えを聞き右京は無念な表情でいた。
恐らくカイトの返答を予想していたのだろう。
「何故そんな考えを抱いたのですか?」
「死の呪いまでの時間、つまり1週間ということに注目しました。
あの恐怖は俺自身が体験してわかったことがあります。
1週間という時間を
犯した罪の重さへの悔いとそれに制裁を兼ねた恐怖を感じ取れたらと思いました。」
確かに呪いのビデオを用いればそれは可能かもしれない。
犯罪者にビデオを見せて
それによる死への恐怖と後悔を呼び起こしさらに死という制裁を加える。
この行いは当時のカイトにしてみればまさに理想的なモノだったのかもしれない。
右京はカイトがダークナイトとして犯行に及んだ理由をあれからずっと考えていた。
そしてある考えにたどり着いた。
それはカイトが犯行に及んだ原因は呪いのビデオにあったのではないかという結論だ。
何故そんな考えに及んだのか?それは2013年8月26日。
右京とカイトが偶然にも早津によって貞子の呪いを受けた直後のことだ。
その日は偶然にもダークナイトが世間で初めて犯行に及んだ日でもあった。
「あの夜、キミはダークナイトとして初めての犯行に及んだ。間違いありませんね。」
右京に問われてカイトは静かに頷いた。
それと同時に右京の心にどうしようもない悔いが漂った。
右京はあの日のことを思い出していた。
3年前の8月26日。あの日…花の里でカイトと別れた時のことだ…
やはりあの時、カイトを一人で帰すべきではなかった。
カイトがダークナイトとして犯行に至った理由のひとつには
あの呪いのビデオも関わっていた可能性もあったからだ。
それがこうも予想が的中してしまったことで自らに対して嫌悪感を募らせていた。
だがこの話しに右京はある疑問を抱いた。
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