250:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 17:25:40.89 ID:EAF0Yir90
「なんかやけにあっさりとした終わり方で拍子抜けですね。
実は片山雛子が国家転覆でも企んでいるとかそんな壮大な話しに繋がるかと思いました。」
「現実なんて案外そんなものですよ。
映画や小説じゃあるまいし下手な続編など誰も期待はしませんからねぇ。」
その後の顛末と軽口を叩き合う二人。
まるでかつての特命係の部署で話しているような会話だ。
これで一応要件は済んだ。
だがここを訪れた理由はもうひとつある。
それは3年前に聞きそびれたある質問についてだ。
「カイトくん、覚えていますか。
3年前、僕は片山さんの事務所でこんな質問を行いました。」
それは呪いのビデオの謎を解き明かすために
片山雛子とそれに捜査一課の伊丹たちに行った質問。
『自分たちの手元に呪いのビデオがあれば各々どういった使い方をするのか?』
その質問に対して伊丹たちはそんな危険なモノはすぐに処分すると答えた。
雛子も検証した後に処分と答えてみせた。
だがこの質問の返答をまだカイトから聞いていなかった。
「あの時は時間が迫っていたためにそれが出来ませんでした。
ですからこうして改めて尋ねます。
カイトくん、もしキミが呪いのビデオを手に入れたらどう使いますか?」
呪いのビデオを手に入れたらどう使うか。
その質問に対してカイトはかつてのある出来事を思い出した。
それは呪いに負けそうになり思わずその絵を描いて複製を行おうと試みた時だ。
あの時のドス黒い闇の感情に覆われた感覚を思い出しながらこう答えた。
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