未来を置き去りにしてバイトをする
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88:名無しNIPPER[saga]
2018/03/18(日) 02:39:57.66 ID:93Us6h4j0
扉の奥にいたのは,車いすに座った一人の少女だった.

一文字に揃えられた前髪の下で,薄い琥珀色の瞳が瞬く.

「こんにちは,おにさん」

男仁さんは,屈んで視線を合わせて,言う,

「こんにちは」

少女は小首を傾げた.

「おにさんが遅刻するなんて,めずらしいです」

「すみません.今日はバイトの新人を連れていまして,私が話に夢中になってしまったのです」

こちらが,新人の百地悠真君」

立ちすくんでいた僕は,慌てて頭を下げた.


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