50:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 01:28:19.21 ID:PoruoH2d0
「…………ひっ………う……っ!」
「……ん…………?」
眠ってからおよそ数時間、不規則な息遣いを耳が察知して、ぼくはぼんやりとした意識のまま目を覚ました。
息遣いの正体はサーバルちゃんだった。ぼくは飛び起きて、すぐにサーバルちゃんのもとへ駆け寄る。
彼女の体は硬直して小刻みに震えている。まるで高熱にかかった時のような苦しい表情を顔に浮かべ、うなされている。
ただ、今までと違うと気づいたのは、サーバルちゃんに触れた時だった。
服がびっしょりと濡れている。それはつまり、汗をあまり出さないはずのサーバルちゃんが、全身から汗を吹き出していることを意味していた。
もともとサーバルキャットは人間ほど体温調節が得意ではない。
体が高温になると、それは命に関わる。
「サーバルちゃん!!」
ぼくはサーバルちゃんに必死で呼びかけた。もし近くにセルリアンがいたらとか、夜中に大声を出すのは周りのフレンズに迷惑とか、そんな理知的に物事を考えている暇なんてなかった。ぼくはただ、彼女の安否にしか興味がなかった。
「サーバルちゃん! 起きて! サーバルちゃん!!」
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