48:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 01:26:31.01 ID:PoruoH2d0
「こうすれば伝わるよね? ぼくがちゃんとここにいるってこと」
「うん…………分かるよ…………」
「辛かったよね……サーバルちゃん。ずっと一人で苦しんで……きっとぼくだったら耐えられないと思う」
「どうすればその夢を見なくなるのか、ぼくにはまだ分からないけど……」
「……けど、忘れないで! 夢の中で何があったとしても、ぼくはサーバルちゃんの側からいなくなったりしないよ。約束する」
ぼくの言葉が終わると、サーバルちゃんはゆっくりと目を動かし、やがてぼくの視線とぶつかった。
そして、ダムが小さな割れ目から大きく決壊していくように、サーバルちゃんの目から涙がとめどなく溢れだした。
「っ…………ひっ、うっ……ううぅっ…………かばん、ちゃん……かばんちゃん、かばんちゃんっ……!」
「サーバルちゃん…………」
「怖かったの……かばんちゃんがいなくなっちゃうのが怖くて、私……っ……」
「大丈夫…………もう、大丈夫だよ…………」
「あ……うああぁ…ああああああぁぁ…………」
心臓と心臓がくっついてしまいそうなくらい、ぼくはサーバルちゃんを引き寄せた。ぼくの温もりで、サーバルちゃんの冷えた心が温まるよう願いながら。
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