47:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 01:25:50.29 ID:PoruoH2d0
(ここからかばんちゃん視点)
「…………」
サーバルちゃんの口から一つ一つゆっくり出てくる言葉を、ぼくは一言たりとも逃さないように黙って耳を傾けた。
全て聞き終えた時、ぼくは始めになんて声をかけるべきか迷った。
サーバルちゃんを苦しめている正体……それはぼくでもなく、病気でもなく、フレンズでもなく、セルリアンでもなかった。
現実味を帯び、身の毛のよだつような「こわい夢」に、彼女は怯えていた。
彼女が吐き出した予想外の本音に、ぼくをしばしの間困惑してしまったのだ。
……けど、その理屈なら、これまでの出来事を上手く説明することができる。
寝ている時に苦しんでいたのにも合点がいく。彼女は寝る度に、その恐ろしい夢を見て苦しんでいたのだろう。
「……そうだったんだ」
「ずっと、サーバルちゃんはその夢に苦しんでたんだね……」
ぼくは、サーバルちゃんのもとまでそっと体を寄せていく。
距離を狭めると、ぼくは背中に手を回し、サーバルちゃんを力いっぱい抱きしめた。
「みゃ……っ!///」
サーバルちゃんの苦しみは、想像を絶するほどつらいものに違いない。これがもし逆の立場だったら…………ぼくはとても耐えられないと思う。
サーバルちゃんに対して、ぼくができることは確かに少ない。
けど、それでも何かしたい。サーバルちゃんを安心させたい。救い出したい。
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