27:>>26からかばんちゃん視点です[sage saga]
2018/02/20(火) 01:01:02.68 ID:PoruoH2d0
「…………かばん…………ちゃん……」
「ん……?」
「いや……っ…………行か……ないで…………」
そして、寝ている時。
サーバルちゃんは何かにうなされていた。
体をがたがたと震わせて、何度もぼくの名前を呼び、目もとには涙をためていた。
左右の手は地面に向かって爪を立て、何かよりすがれるものを探しているように見えた。
うなされているサーバルちゃんに気づく度に、ぼくはサーバルちゃんの頭を優しく撫でる。そうすると、次第に彼女の呼吸も落ち着いてきて、普段通り眠れるようになる。
ぼくにできることはこれくらいしか無かった。サーバルちゃんのように夜行性じゃないから、知らない間にサーバルちゃんが苦しんでいることも、きっと何度もあるだろう。そう思うと胸が苦しくなった。
そういった日々が何日も続いて、ぼくは眠っているサーバルちゃんの顔を見ながら、密かに確信するようになった。
サーバルちゃんは怯えている。
それも、とてつもなく大きな何かに。
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