306:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:43:01.78 ID:3FrzmiYZ0
「シノちゃんは、優しいよね。……優しいから、私もシノちゃんに甘えたくなる。
だから、いまだって泣きそうになってる。拒まれなかったことを嬉しく思ってる」
「……はい」
「……ね、もうちょっとだけ、甘えてもいい?」
そう言って、彼女は地面からスマートフォンを拾い上げ、画面を操作する。
覗いたわけではないが、目に入る。メールの画面だった。
「ここに、"会いたくない"って、打ってくれない?」
「……いいですよ」
受け取ったスマートフォンの画面には、差出人も宛先も表示されていなかった。
私が操作している間、部長さんは泣き出しそうな顔を我慢するように、向こうの方を向いていた。
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