307:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:43:35.69 ID:3FrzmiYZ0
「出来ましたよ」
と声を掛けると、手だけをこっちに向けてくる。
さっきのように、今度は後ろから腕を回す。ふわりとした香りが漂う。
自分のこれがただの優しさなのか、私にはわからない。
でも、ちがうと思う。漠然と。
"これは優しさではない"。
でも──それでも、私はそれでかまわないと思った。
私にとって、部長さんはそれくらい大切な人なんだと思う。
嫌われたくない。力になりたい。そう思うのは自然なことだと思う。
これがべつの何かなのかは、いつの日かわかるときが来ると思う。
だから、それまでは、知らないでいたい。
……きっと、後悔すると思うから。
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